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◆発足から今日までの活動報告◆
1.弘前大学では、2004年11月3日の「青森県九条の会」の設立を契機に、「弘前大学九条の会」の設立を目指し、2004年12月から、自主的に教員の呼びかけ人が集まり、「九条の会」結成の相談を重ねた。
それに先立ち、11月末、「弘大学生九条の会」が3名の参加で立ち上げられた。そこで、学生九条の会にも呼びかけて、合同で「弘前大学九条の会」を設立することにした。
2.12月17日、教官7名、学生2名が参加して結成準備会が開催され、「弘前大学九条の会」の発足について意見交換を行った。
教職員と学生の組織を別々にするのではなく、一本化して「弘前大学九条の会」として組織すること。日常的活動については、学生、教職員あるいは学部ごとなど適宜グループを作り、全体の連携をとりながら、グループの自主性を尊重し独自に活動できるようにすること。発足準備会の呼びかけ人(3人)と参加者の中から世話人を選び、「弘前大学九条の会」の発足に向けて準備すること。さしあたり、呼びかけ人3人と学生の2名で準備会の世話人となり、さらに世話人や呼びかけ賛同者を募っていくことが決められた。
3.12月24日、2005年11月12日、1月17日に発足準備会を開催し、発足に向けた議論を重ねた。その結果、2月3日午後6時〜8時、学習・講演会を開催し、改憲の動きと九条を守る意義などについて、報告・議論し、「弘前大学九条の会」を設立することを決めた。
4.2005年2月3日、弘大生九条の会と教員有志の呼びかけ・主催で、「憲法九条を考える弘前大学学習講演会」を開催し、弘前学院大学・西東克介「憲法九条によるホンネとタテマエの押しつけ」、弘前大学・宮崎秀一「学校教育における憲法九条・平和主義」の講演の後、意見交換。「弘前大学九条の会」の設立について、教員有志代表が、趣旨と会の規則を提案し、参加者の賛同を得て発足した。約50名の参加。
5.設立後、呼びかけ人が世話人と名称を変え、教員・学生各5人ほどの世話人により会の運営がされている。
6.2月6日、弘前市で開催された、青森県九条の会設立記念講演会、暉峻淑子「憲法を守り抜くために」への参加の呼びかけ、宣伝を行った。当日、豪雪をついて千名弱が参加した。弘大からは20名余りが参加し、学生が、弘大学生九条の会の活動報告を行った。
7.2月11日、弘前市で開催された「2.11平和と基本的人権を考える集会」「新しいファシズムと自民党憲法改訂案ー新憲法草案から透けて見えるものー」への参加を呼びかけ、高橋教員がパネラーとして、また教員、学生が集会に出席した。
8.3月12日、山形市で開催された日本科学者会議東北部会主催の「東北地区9条フォーラム」(大高敦子「日本友和会の非戦平和と和解の働き、中里見博「非暴力平和主義の意義と課題」)に教員1名、学生3名が参加し、議論と学習を深めた。
9.4月19日、弘大生九条の会による第6回目の学習交流会が開催され、農学生命科学部の高橋秀直教員による「憲法9条・グローバル化・自己責任社会」の相互関係について経済学の立場から講演があり、議論が交わされた。15名の参加があった。
10.5月12日、学生九条の会と教員との懇談会を開催。教員3名、学生9名が参加。憲法、教育基本法、大学生活について、お茶菓子を用意して懇談した。
11.6月25日、弘前市で開催された「津軽九条の会結成集会」(金澤茂「憲法九条改定を巡る情勢、九条を守る意義」他)に数名が参加。学生が弘大学生九条の会の活動報告を行った。
12.学生の会では、教員の協力を得て、学習・交流会を継続している。3月から毎週一回の定例会(学習と今後の予定の検討、実際は月に一回のこともあるが)、また、Eメールによる日常的な情報交換(教員と学生を含む)を行っている。その他、入学式など、新入生歓迎時期に学生九条の会のチラシ配り。7月7日、自衛隊についての学生による学習会。
「華氏9.11」のビデオ上映(6月、7月の2回)等。
13.8月14日、弘前市、「8.15から日本国憲法を考える」市民集会(津軽九条の会・弘前革新懇・5.3市民集会実行委員会主催)に教員、学生が参加。
14.9月19日、津軽九条の会主催、アレン・ネルソンさんの講演会「ベトナム帰還兵が語る『本当の戦争』」に教員、学生が参加。
15.10月29日、弘前大学総合文化祭で学生の会が、憲法問題パネル展示とシンポジウムを開催(田辺良則「私の戦争体験と大日本帝国憲法」、学生、市民
10名が参加)。
16.12月11日、青森県九条の会主催、憲法問題講演会(小森陽一「九条の会」事務局長による講演)に教員、学生が8名参加。
17.12月17日、弘前市にて、5.3憲法と民主主義を考える市民集会実行委員会主催・パネルディスカッション「自民党新憲法草案のねらいを論ずる」(宮崎秀一「前文改訂に込められた新憲法草案の意図」、金澤茂「9条2項の持つ意味」、松村重雄「基本的人権の問題としての20条」)に教員が参加、報告。(なお、同じ主催者による連続講座「憲法改正問題」第1回が、9月に開催され、教育基本法の改定問題を大坪教員が報告し、教員、学生が参加した。)
18.2006年2月11日、日本キリスト教団・諸労働組合主催「2.11平和と基本的人権を考える市民集会」(鈴木伶子「アジアの視点から日本国憲法を考えるー靖国・9条2項・20条ー」)に教員が参加。
19.3月19日、津軽9条の会活動報告・交流会に参加(弘前市観光会館)。
20.5月2日、憲法記念集会・講演会参加(弘前市文化センター)。
21.7月16日、「あした元気になーれ」アニメ上映会に参加(弘前文化センター)。
22.8月15日、「8.15から日本国憲法を考える第2回市民集会」(市民参画センター)。
23.10月14日、「四中学区9条の会設立総会」に参加。設立・推進を担う。
24.11月21日、教育基本法改悪反対「弘前大学学習講演会」共催。教員、学生百名参加。
25.12月12日、同上「第2回弘前大学学習講演会」を主催。教員、学生30名参加。
26.2007年1月28日、弘前子供を守る会主催、高橋孝氏講演会「ガラクタから見える65年前の日本」(昭和16年.1941年当時の生活用品、武器など展示、話し合い)、学生 参加。
27.4月14日、学生9条の会、新入生歓迎会、「いじめ問題を考える」(中学教師を招聘)
28.5月3日、5.3憲法と民主主義を考える市民集会実行委員会主催、吉原泰助氏「憲法9条を守ることはどういうことか」、教員・学生が主催、参加。
29.6月2日、学生9条の会共催、写真報道家、郡山総一郎「今世界でおこっていること」
30.6月17日、津軽9条の会講演会・報告集会、弘前大学50周年会館。小森陽一東大教授講演。教員、学生参加。
31.学生9条の会共催、郡山総一郎さん・中里見博さん講演会「今起きていること、今できること」
32.2008年1月23日、学生9条の会・講演会「中国引き揚げ者支援運動」から見た憲法問題」(広瀬氏)。弘大教育学部。学生、市民、教員参加30余名。
33.2008年1月26日 津軽9条の会活動報告・交流集会、津軽保健生協会館。参加。
34.2月3日、青森県9条の会、リレートーク『平和・憲法を語る』青森市アウガ5階・多機能ホール、8人発言、交流集会。
◆活動の特徴◆
1989年以来弘前市において十数年にわたる2・11、5・3、8・15等の歴的な意義ある日に教員、市民の継続的な学習・講演会活動が行われてきた。弘前大学においては、それが土台となり、全国・県レベルの呼びかけに呼応して、教員と学生の連携による「弘前大学九条の会」を結成した。ただし、こぢんまりとした学習を中心とした活動のために、末広がりにはなっておらず、教員、学生ともまだ少数にとどまっている。
但し、学生の会は、定期的に学習会を開き、あるいは講演会を開催しており、教員もそれを支援し、参加している。ことに、一昨年末には、教育基本法改悪反対の活動として学習講演会を二度にわたり開催し、多数の参加者を得た。それをも契機にして、学生の学習活動が活発になっている。津軽地域は憲法九条を守る会の活動が地道になされており、小学校区単位に「9条の会」が結成されつつある。OB、年配者の活動が原動力になっており、見習うべき点である。