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中央大学教員9条の会

連絡先:
    
◆結成の経過◆

「中央大学教員9条の会」は、憲法「改正」への動きが強まるなか、憲法9条を守りたいという想いを抱く者がその1点において手をとりあい、できることから始めようと話し合って、13人の設立発起人によって2005年3月1日に結成しました。
08年2月現在、法・経・商・文・理工の5学部に、54名の会員がいます。

(注:中央大学には教員が組織している「中央大学教員9条の会」と学生が組織している「中央大学9条の会」とがあり、相互に自立と共同の関係で運動しています。)

◆組織と運営◆

5学部で5人の世話人をおいている以外には何も組織・機構らしいものはありません。世話人会議は適宜開催とし、定例化はしていません。普段の連絡・意思疎通はほとんどメーリングリスト(会員54人中42人が登録)で行っています。財政は入会時に1人1000円の会費を集めているのみです。特別な予算が必要な際には別途カンパを集めます。

◆これまでの活動◆

学内の教員を中心に専門分野と関わらせながら憲法9条に対する思いを語って頂く定例学習会が私たちの一番の基本です。その他にも学生の会との共同主催で、大型講演会、映画上映会、各種のツアーなど多彩な企画も取り組んでいます。

05/4/25 第1回定例学習会 古城利明氏(法学部)
  「丸山真男『憲法第九条をめぐる若干の考察』再読」
05/5/17 第2回定例学習会 植野妙実子氏(理工学部)
  「憲法24条から、憲法改正を考える」
05/6/27 第3回定例学習会 山田功氏(文学部)
  「学校に自由の風を!――いま起きている東京都の「教育改革」をめぐる諸問題」
05/10/2 第4回定例学習会 木下毅氏 (法学部)
  「日本国憲法9条・20条の解釈をめぐって」
05/11/22 第5回定例学習会 竹村卓氏(富山大学)
  「軍隊を捨てて生きる――コスタリカの脱力系?平和主義」
05/12/13 第6回定例学習会 斎藤道彦氏(経済学部)
  「日本国憲法と中国」
06/02/22第7回定例学習会 吉見義明氏(商学部)
  「与えられた民主主義か、自前の民主主義か――戦後における憲法受容の特徴」
06/03/27 第8回定例学習会 畑尻剛氏(法学部)
  「憲法改正論の私的考察」
06/6/2 講演会 植野妙実子氏+平山令二氏+米田貢氏
  「3学部の中大教授が語る!学びと9条の意外な関係」
06/06/20 第9回定例学習会 堀尾輝久氏(元文学部)
  「憲法と教育基本法」
06/11/30 第10回定例学習会 河上暁弘氏(人文研)
  「原点から考える憲法第9条の平和構想のグランドデザイン」
06/12/20 第11回定例学習会 柳井俊二氏(法学部)
  「9条で日本は守れるか?」
07/01/15 第12回定例学習会 渡辺治氏(一橋大学)
  「なぜ、憲法9条を変えようとするのか」
07/2/5 映画「ベアテの贈りもの」上映会(参加者40人弱)
07/5/27 憲法ミュージカル「キジムナー」八王子公演を観るツアー
07/7/4-7 「イラク戦争写真展」開催(入場者約130人)
07/7/9 高遠菜穂子講演会(イラク情勢報告会)
  「命に国境はない〜“最も危険な国”イラクに支援は届くのか〜」(参加者201人)
07/11/16 都内の学生の大集会Peace Night 9 への参加(バス1台借り切ってツアー)
07/11/20 第13回定例学習会 李容洙氏(元従軍「慰安婦」)+吉見義明氏(商学部)
  「李容洙さんのお話を聞く会」
07/12/7 第14回定例学習会 滝田賢治氏(法学部)
  「アメリカの戦略」

◆到達点と今後の方向性◆

2005年度はもっぱら定例学習会を位置づけていましたが、2006年度から新機軸として学生の会と共同主催で大型企画を組むようになり、それも 2007年度には種類的にも規模的にも大きな企画を頻繁に成功させられるようになりました。こうした経験の蓄積と、とにもかくにも定例学習会を継続していることとによって、今では「中央大学に九条の会あり」の存在感が出てきたように思います。定例学習会で護憲派でない方に講師を依頼しても快く引き受けて頂いけたりしています。

しかし、基本活動である定例学習会の頻度や出席者数が徐々にスローダウンしており、会員の数もここ2年近くで数名しか増えていません。会自身の勢いが停滞傾向にあることは否めません。このまま衰退を迎えるのか、さらにもう一歩大きく脱皮できるのか、今がその勝負時だと思います。

現在の一番の反省点は、世話人体制はあるものの、総会などの意志決定機関を明確にせず、MLでの情報共有だけで進めてきたことです。やはり参加している実感、会員としての自覚は意志決定に関わってこそであり、そういう場を定例化して持つことからもう一度立て直そうと考えています。そうした中から少しずつでも会員のポテンシャル・エネルギーを汲み取っていけば会の新しい方向性も出てくることと思います。