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東京院生九条の会

連絡先: insei9@hotmail.co.jp (事務局)
ウェブサイト: http://insei9.hp.infoseek.co.jp/index.html
   
◆結成の経過◆

 2005年5〜6月頃、「これから学問に携わっていく者として、現在の世界や日本の抱える問題への感性を研ぎ澄ませて行く必要があるのではないか」という観点から、憲法「改正」問題についての勉強会を院生有志数人で結成し、「憲法を考える院生の会」と命名しました。この会では1〜2ヶ月に1回程度、法律学、教育学、歴史学、社会福祉学など、各自の専門を生かしたかたちで憲法「改正」問題についての勉強会をおこないました。
 そうして改憲問題についての検討を深めていく中で、やがて、単に勉強会を開くだけでなく、何らかのかたちで改憲の問題性を告発し、社会に訴えていけるような方向で会を発展させていきたいという気持ちが、メンバーの中で強くなっていきました。 
 そこで、2006年度の初め頃より、どのようなスタイルの運動を作っていくのか、会合を重ねました。その結果、幅広い層との連帯という意味を込めて、「東京院生九条の会」として立ち上げることが決まり、喧々諤々の議論の末、6月6日、アピール文が完成しました。アピール文にもあるように、「平和は学問の目的であり、また、条件である」というのが私たちの合い言葉(?)です。
結成

◆組織構成◆

 現役大学院生で構成される事務局が活動の中心を担います。代表世話人は特に定めていません。1〜2ヶ月に1度の事務局会議は、事務局員の持ち回りでレジュメ担当者を決めて行っています。会計、議事録作成、ウェブサイト運営、会員管理などの担当者がいます。
 賛同人は、2008年2月23日現在、院生を中心に108名。議論・交流用のメーリングリストには、82名が登録しています。

◆活動内容◆

 活動は、研究会とフィールドワーク、講演会の3つが中心となります。研究会は2ヶ月に1回程度、講演会は半年に1回を目安に企画しています。これに加えて、ウェブサイトでの意見表明(コラムの執筆)やニュースレターの発行、メーリングリストでの議論・交流などが盛んに行なわれています。

☆研究会について
 研究会では、メンバー各自が自らの専門にそって、改憲問題をテーマに研究発表を行ないます。参加に制限は設けず、広く社会一般に参加を呼びかけています。報告者も、院生や若手研究者に限らず、広く社会一般に響くような内容にするよう努めています。第1回目の研究会は、2006年11月29日「環境思想から見た平和憲法の意義」、第2回目は2007年2月27日「自然災害・防災にとっての九条の意義と役割」、第3回目は4月4日「国際“貢献”とは何だろうか?―中米における開発援助から考える―」、第4回目は7月2日「戦後補償問題を考える〜憲法九条との関連で」について、それぞれ会員が報告をしました。いずれも活発な議論が行われました。

☆フィールドワーク
 2007年12月23日に松代大本営にフィールドワークに出かけました。現地のガイドさんの案内のもと、大本営が設置された地下壕と、天皇や皇后の「御座所」が置かれたところを見て回りました。沖縄戦と松代大本営との関連や朝鮮人の酷使の話など、戦争の実態を見聞し、現代の戦争との差異と共通点、戦争と権力のあり方の連関性について話し合いました。
フィールドワーク

☆講演会について
 講演会は、著名な研究者や法律家をお招きし、改憲問題をテーマに講演していただくものです。2006年9月21日に行なわれた設立記念会では、一橋大学の渡辺治教授をお招きし、「九条改正で日本は平和になるのか ―日本国憲法の現代的意義―」と題するご講演をしていただきました。第2回目は2007年6 月9日に早稲田大学の水島朝穂教授と弁護士の猿田佐世さんをお招きし、「九条はどう生きているか―憲法を「活かす」という選択肢―」と題する対談をしていただきました。第3回目は2007年9月26日に早稲田大学の大日方純夫教授をお招きし、「歴史認識の共有のために―日中韓3国共通歴史教材の試みで見えてきたもの―」と題する講演をしていただきました。いずれも多くの参加を得ることができ、懇親会も含めて議論に花が咲きました。
 
☆ウェブサイトとメールニュース、メーリングリストなど
 本会で特に力を入れていることの1つにウェブサイトを通じた社会へのアピールがあります。ウェブサイトには、本会のアピールや設立経過、活動報告が掲載されているほか、会員の持ち回りによるコラムが半月から1月に1回のペースで更新されています。また、賛同フォームを通じて、すでに数名の方が賛同してくださっています。
 メールニュースは、会の活動についてコンパクトにまとめて希望者に配信するもので、次回研究会の案内やコラムの紹介などを行なっています。また、メーリングリストにはかなりの頻度で投稿があり、常にいろんな情報が飛び交い、議論がかわされています。また、宣伝用のフライヤーやパンフレットを通じて会を知ってもらう取り組みもしています。

◆今後の活動計画◆

 2008年3月27日、6月に研究会、9月に講演会を予定しています。詳細は決まり次第、ウェブサイトとニュースレターでご連絡いたします。まだまだ未熟なところの多い会ですが、これから大いに発展させていけるようがんばります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!!