東京外語大・九条の会
◆結成の経過◆
2007年2月1日発行の同窓会誌に巻頭エッセイとしては異例の「平和憲法を世界に輝かそう」という一文が寄せられ、この文書がきっかけとなり、4月初旬に世話人会が持たれ、同年6月16日40名の出席で設立総会に至る。結成時の会員数は54。
◆組織構成◆
先ずメンバーは上記の経過もあり、卒業生が主体で、これに教職員、大学院生が全体の約15%を占める。会員数は2月21日現在で102名。次に事務局体制であるが、現在メンバーとしては3人。ただし、イベント等では3人で対応することは事実上不可能なので、テーマごとに実行委員会方式を採用している。例えば2月14日に開催した作家・太田治子さんの講演会では実行委員に女性5人を委嘱し(うち2人は非会員)、この実行委員会で運営等全てを決めてもらい、事務局としては会場手配、費用支払いのみを行った。6月13日の「九条の会」事務局長・小森陽一さんによる記念講演も実行委員会方式で進める。
◆運営方法◆
規約で年会費を1,000円としている。入会は随時受け付けており、会費は主として郵便振替で支払ってもらっている。構成メンバーが卒業生主体であるため、『会報』等による連絡をメインにしている。費用面から電子メールの活用は極めて重要であり、『会報』の合間に出す『事務局ニュース』は、電子メール受信可能な会員に対しては全て電子メールによる配信としている。また、会員相互間の意見交流の手段としてメーリング・リストの活用を呼びかけている。
◆これまでの活動◆
2007年 6月16日 設立総会
2007年12月 1日 講演会および忘年会(講師は本会会員の金子亨・千葉大学名誉教授)
2008年 6月14日 第2回総会(総会終了後、伊勢ア賢治・東京外語大教授による記念講演)。事務局新体制発足
2009年 1月18日 1月21日までの3泊4日で沖縄平和ツアー実施(本会会員が代表となっている(株)富士国際旅行社が実際の運営を担当。現地の九条の会との交流も行う)
2009年 6月14日 作家・太田治子さん講演会(131人参加)
新体制発足後、『会報』は2回、『事務局ニュース』4回発行(2月22日現在)
◆活動上、工夫した点や教訓◆
イベント、特に講演会では誰に講演してもらうかを極めて早い段階で決定し、そこから参加人数を予想し、予想された参加人数が収容できる会場を確保することが重要である。
昨年の定期総会に引続く記念講演に際しては講演者決定が遅れたため、設立総会時の参加者数(40名)をベースに会場を選定した。ところが、いざ伊勢ア教授に講演を引き受けてもらうことが判明した時点では(昨年2月)、100名以上、収容可能な会場の確保は不可能であったため、参加の呼びかけをどの範囲まで拡大するか方針が曖昧になってしまい、最終的な参加人数は72にとどまった。
従って、このことを教訓として事務局新体制発足後すぐ行ったことは年間スケジュールの策定であった。例えば太田治子さん講演会に際しては、太田さんの講演引き受けをすぐ確認し、その上で150人規模の講演会を想定し、この想定に基づき、会場(カトリック赤羽教会)を確保した。なお、会場確保については本会の実質的な代表である西村暢夫さんの個人的なつながりをフルに活用した。同時に、このための実行委員会を発足させた。一方、逆に150人という想定人数から、呼びかけ範囲を策定し、この策定に基づいて実行委員会を中心に実際の参加人数の確保を行った。小森陽一さんの講演会についても基本は同じで、小森陽一さんが講演を引き受けてくれた時点で豊島区民センターで会場を確保すると同時に小森陽一さん講演会の実行委員会を結成した。
◆今後の活動計画◆
本会の年間活動期間は規約上4月1日から翌年3月31日までだが、実質的には総会から総会までであり、本年度最後の大きなイベントが6月13日に行う定期総会に引続く小森陽一さんの記念講演である。従って、これを成功させることが当面の大きな課題であることは言を待たない。
しかし、卒業生主体とは言いながら、会員の平均年齢が高いことは問題である。従って、若いメンバーをどう増やしていくか、またこれらの若いメンバーにどのような活動を行ってもらうのかが、当会に課せられた今後の大きなテーマである。