東京農工大学9条の会準備会
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1.結成の経過
農工大学9条の会準備会は2007年10月に結成され、始めは数人程度だったものを、賛同人の先生を呼びかけることにより、今では40を超える規模になりました。学生、教員、教職員からなる9条の会で、農工大の学生に、改憲問題について、講演など様々な形で問いかけてきました。ピースナイト9にも関わっています。
2.農工大九条の会アピール文
わたしたちは戦争ができる国づくりへの憲法の改定に反対する、農工大の学生、教員、職員からなる農工大九条の会です。
日本国憲法とは国権の最高法規であり、日本がどのような国であるか、何をめざす国であるかを規定するものです。たとえば教育の権利。職業選択の自由。生存権。そして、戦争と武力の放棄。憲法に書かれていることはすべて、政府が国民に課している義務ではなく、国民が政府に課す義務です。つまり、国民の意思が最高法規なのです。憲法は想像以上にわたしたちの日々の生活に密接に関わっています。
近年世界でも、「戦争はしない・軍隊は持たない」という九条の精神が評価されてきています。憲法九条を掲げ、軍備を放棄しているからこそ、小型武器軍縮の国際会議で議長国になる等、日本は国際社会の中で名誉ある地位をえました。これにたいして、軍隊を持っている国は、自衛の名のもとに徴兵制をはじめさまざまな国民の権利が制限されています。九条だけではなく、他のすべての条項とともに、日本国憲法は「平和憲法」としての価値を持っています。
しかし、この日本国憲法を改定しようという動きが政府・与党を中心に顕著になってきました。憲法改定には、わたしたちの生活を根底から変える可能性があります。多くの人が意識しない中、変えられようとしている状況は危険なことでしょう。なかでも政府与党が狙っているのは、憲法第九条の改定です。この九条が変わることにり、海外で武力行使を阻止する歯止めがなくなります。罪のない人を殺す戦争・日常をおびやかす戦争・地球最大の環境破壊である戦争を、できる国に日本はなりかねません。わたしたち農工大九条の会は、戦争が出来る国への憲法改定に反対します。
農工大のみなさんに考えてもらいたいことがあります。過去二度の世界大戦を経験し、荒廃した日本で発布された日本国憲法。一体どのような想い、経緯で、この憲法が作られたのか。この憲法があることでわたしたち国民はどのような恩恵を受けているのか。改定したら一体どのようなことがわたしたちの生活に降りかかるのか。世界の人びとは平和憲法を持つ日本をどんな国だと見ているのか。農工大学九条の会はより多くの人が、憲法について学び、もう一度憲法の価値をじっくりと議論すべきであると考え、忙しい学生生活の中でもそれらを行える場になれることを目指します。全国の九条の会と連帯して、九条の輪を広げていきます。
3.今までの活動
東京農工大学は今までに様々な企画を行ってきました。一番最初に戦争というものをまず知ろうと、「華氏911」の上映会をやりました。
2008年の前学期には外国語大学学生9条の会準備会と一緒に、アフガニスタンでの武装解除活動に携わった外語大の伊勢崎賢治先生にお願いし、農工大学で講演会を行いました。
← (左写真様子)
2008年後期には農学部に合わせて、環境問題に興味のある学生が多いことから、憲法学の先生である久保田先生と、環境問題にお詳しい瀬戸先生をお呼びして「環境と平和のシンポジウム」を行いました。いずれも30人近い参加者になりました。そのほかにも賛同人の先生方からリサイクル市に出店する商品を集め、出店し活動資金にしたりもしました。ピースナイト9にもツアーを組んで参加し、運営にも協力しています。会議は主に昼休みに開かれ、今後の活動や企画について話し合います。このように様々な活動を通して、農工大の学生に憲法改正問題について考えてもらおうと問いかけてきました。なかなか忙しい学生も多く、怪しむ学生も多いですが、賛同人に先生が多いというのが強みになっています。
大学生活において、日常に追われる学生が多いご時世ですが、だからこそ憲法について、または平和について、さまざまなことについて議論する場所が大学には限られています。私たち東京農工大学9条の会準備会は大学で憲法問題について、平和について、さまざまなことについて考える場と機会を創ることが大きな仕事だと思います。そして憲法、9条の大切さを呼びかけています。そのために様々な形で活動を行い、どのようにしてそのような形を創れるのか模索していきたいと考えています。