福井大学9条の会
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◆結成の経過◆
憲法改悪・教育基本法改悪の情勢に対して、大学の教育学関係や歴史学関係の専門家が中心となって呼びかけ学習会も行いながら2007年5月に結成した。個人参加が原則であるが、関係団体にも呼び掛けて福井大学教職員組合、日本科学者会議福井支部の関係者にも個人で積極的に参加していただいた。また、教育地域科学部だけではなく工学部の教員も関心をもって参加している。
◆組織構成◆
世話人を3人おき、事務局を森が担当。あとの2人は教育地域科学部と工学部から1人ずつ話し合いで選出している。
◆運営方法◆
2007年5月に結成したが、世話人はいずれも多忙で、日常的な活動がなかなか取り組めていない現状がある。今後、情勢を見極めながら取り組んでいきたいと考えている。
◆これまでの活動◆
@2007年5月末の福井大学祭で、9条を考える展示とビデオ上映等を行い、戦争体験者の話も聞く機会も設けた。学生の参加は少なかったが、福井弁護士会9条の会、労働組合、日本科学者会議福井支部、ゆきのした文化協会などの関係者の参加で充実した取り組みとなった。
A2007年9月30日に「福井平和フェスティバル」に参加した。内容は、福井大学の学生が「いじめ」をテーマにして、子どもの人権を守ること、人権と平和、戦争と暴力の関係を考え、「いじめ」も人権を侵害する暴力ではないかと考えて、いじめ劇を上演した。観客の現場の先生や一般の市民の方々からは大きな反響があった。福井大学の授業の中でも上演し、学生たちに大きな感動を巻き起こした。
B2008年5月31日の福井大学祭で、学生たちが考える「戦争と平和」企画展を実施した。内容は、戦争中の食べ物の「すいとん」をお年寄りからつくり方を教えてもらい当日つくったが、多くの親子連れの参加者が試食した。味付けは現代風でおいしくなったが、戦争中の質素なすいとんをイメージする場ともなった。また、ゆきのした文化協会から戦争中の写真や物品をお借りして展示した。特に、材木で作成された防空壕を会場に設置して、子どもたちに防空壕の怖さを体験してもらった。
C2008年7月1日に映画「靖国」の試写会を日本科学者会議福井支部と福井大学教職員組合との三者で開催した。宣伝チラシでは次にように訴えた。「マスコミ等で話題になっている映画「靖国」の試写会を三者共催で行います。「映画『靖国』を観る市民の会・福井」という市民団体が結成され,7月12日から25日までメトロ劇場で同映画の上映会を実施します。右翼団体等の妨害の中で上映中止にまで追い込まれた映画を,「観たい映画を観られる社会を守りたい」という一致点で共同する市民が,自らの手で上映するという重要な取り組みです。/今回の試写会は,今後上記三者を含めた大学人としての上映支援の是非やあり方を検討する上でも,まずは映画そのものを観てみる必要があろうということで,開催するものです。サンプル版DVDによる試写ですので,画質や音質は実際の映画とは異なりますが,映画の内容は充分ご理解いただけると思います。多くの方々の参加をお待ちしています」。参加者はそれほど多くはなかったが、大学の教員と学生、一般の市民の方も熱心に見入っていた。最初にメトロ劇場の方からお話をお聞きして、暴力に屈しない映画人の熱意を感じることができた。
◆活動上、工夫した点や教訓◆
3人の世話人がいずれも多忙で、日常的な地道な活動がなかなかできないが、学生の主体的参加を考えて、学生の目線でいくつかの取り組みを実施することができた。大学祭や平和フェスティバルでの学生の奮闘ぶりには参加者の多くが感銘を覚えたことと思う。今後も、学生の主体的参加を促しながら、平和と戦争の問題、憲法9条の問題を考えていきたいと考えている。
◆今後の活動計画◆
当面は具体化されていないが、5月の大学祭で可能ならば、また取り組む予定である。